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2026.04.02

賃貸住宅が相続税対策に?!仕組みからリスク、満室経営の重要性を徹底解説

賃貸住宅が相続税対策に?!仕組みからリスク、満室経営の重要性を徹底解説

地主様や資産家の方々にとって、避けて通れない大きな課題が「相続税」です。

相続税を減らすための「遺産を減らす、あるいは相続税評価額を下げる」対策には様々な方法がありますが、中でも賃貸住宅の建築・購入は極めて有効な手段として知られています。

その背景には、近年の税制改正が大きく影響しています。

本コラムではオーナー様における相続税対策の仕組みからリスク、満室経営の重要性までを解説していきます。

 

 

1.賃貸住宅が相続税対策として注目される背景

賃貸マンションやアパートを経営するオーナー様にとって、1年の中で最も重要な時期が「繁忙期」です。この時期にどれだけ空室を埋められるかが、その年の年間収益を大きく左右します。

1-1. 基礎控除額の引き下げと実質的な増税

2015年1月の税制改正により、相続税の基礎控除額が大幅に引き下げられました。

改正前
5,000万円 +(1,000万円 × 法定相続人の数)

改正後
3,000万円 +(600万円 × 法定相続人の数)

これにより、課税対象となる層が急増し、実質的な「増税」となりました。
財産の評価額が基礎控除額を超えれば相続税が発生するため、これまで対策が不要と考えていた方にも早急な対応が求められるようになっています。(参考:国税庁「相続税のあらまし」)

1-2. 生前贈与ルールの改正(持ち戻し期間の延長)

相続税対策の王道であった「生前贈与」についても、2024年から大きな改正が行われました。

贈与を受けた財産が相続財産へ加算される期間(持ち戻し期間)が、従来の
相続開始前3年 → 7年
へと延長されたのです。

これにより、駆け込みでの生前贈与による節税がしづらくなり、代替案として不動産(賃貸住宅)を利用した相続税対策が改めて注目されています。

(参考:国税庁「相続税と贈与税の改正」)

 

 

2.土地の相続税評価額を大幅に下げる仕組み

現金で財産を保有している場合、1億円はそのまま1億円として相続税の対象となりますが、不動産に変えることでその「評価額」を合法的に引き下げることができます。

2-1. 現金と不動産の評価額の差(路線価方式)

土地の相続税評価額は、原則として国税庁が定める「路線価方式」「倍率方式」で計算されます。

路線価は、時価(実勢価格)の約80%程度を目安に設定されているため、現金を土地に変えるだけでも評価額が下がることになります。(参考:国税庁「路線価図・評価倍率表」)

 

2-2. 貸している土地の評価減(貸家建付地)

自宅用や駐車場などの更地は「自用地」と呼ばれ、評価減はありません。

しかし、土地の上に賃貸住宅を建てて他人に貸し出している場合、その土地は「貸家建付地」として扱われます。

他人に貸している以上、地主であっても自由に利用できないという制約があるため、評価額を下げることが認められています。

計算式は以下の通りです。

貸家建付地評価額 = 自用地評価額 × {1 -(借地権割合 × 借家権割合 × 賃貸割合)}

借地権割合:30〜90%

借家権割合:30%(全国一律)

賃貸割合:入居率

(参考:国税庁「No.4614 貸家建付地の評価」)

 

2-3. さらに評価を下げる「小規模宅地等の特例」

賃貸事業を行っている土地については「小規模宅地等の特例」を利用できる場合があります。

貸付事業用宅地等に該当する場合、200㎡までの部分について評価額を50%減額することが可能です。(参考:国税庁「小規模宅地等の特例」)

 

 

3.建物の相続税評価額を下げる仕組み

土地だけでなく、アパートやマンションなどの「建物」部分にも、大きな評価額圧縮の仕組みが働きます。

 

3-1. 固定資産税評価額による圧縮

建物の相続税評価額は、実際の建設費(または購入価格)ではなく、市区町村が算出する「固定資産税評価額」をそのまま用います。

固定資産税評価額は、一般的に新築時の建設費の40〜60%程度(場合によっては70%程度)にとどまるため、建物を建てた時点で実勢価格から大きく評価が下がります。(参考:総務省「固定資産税評価の仕組み」)

 

3-2. 賃貸アパート・マンション(貸家)としての評価減

さらに、その建物を他人に貸し出している場合は「貸家」として分類され、建物所有者の利用が制限される分、評価が下がります。

計算式は以下の通りです。 

貸家の評価額 = 固定資産税評価額 × {1 -(借家権割合 × 賃貸割合)}

借家権割合は30%になるため、満室(賃貸割合100%)であれば、固定資産税評価額からさらに3割も評価額を減額できることになります。(参考:国税庁「No.4614 貸家建付地の評価」)

 

3-3. 確定申告の提出方法と注意点

確定申告は、その年の所得について、原則として翌年の2月中旬〜3月中旬に行います(年により期日が異なります)。国税庁の案内を必ず確認し、期限内の提出を徹底しましょう。
(参考:国税庁「所得税及び復興特別所得税の申告等」)

提出方法は、税務署への直接持参、郵送、またはインターネットを利用したe-Tax(電子申告)から選べます。
(参考:国税庁「e-Tax(国税電子申告・納税システム)」)

万が一確定申告を忘れたり遅れたりすると、無申告加算税や延滞税といったペナルティが課されるため、余裕をもった準備が重要です。

 

 

 

4.現金1億円で賃貸住宅を建てた場合の節税効果【シミュレーション】

では、実際にどの程度の相続税を下げることができるのか、具体的な数字を用いて検証してみましょう。

【前提条件】

現金1億円で賃貸住宅を建築

<内訳>
土地の時価:3,000万円
建物の建設費:7,000万円

土地の借地権割合:50%
相続時の入居率:100%(満室)

対策前の遺産総額:3億円
相続人:配偶者+子供2人

① 土地の評価額(貸家建付地)

時価3,000万円の土地の路線価(自用地評価額)は、80%の2,400万円となります。

これを貸家建付地として計算します。

2,400万円 × {1 −(0.5 × 0.3 × 1)} = 2,040万円

 

② 建物の評価額(貸家)

建設費7,000万円の固定資産税評価額を50%(3,500万円)と仮定します。

これを貸家として計算します。

3,500万円 × {1 −(0.3 × 1)}= 2,450万円

 

③ 評価額の合計と節税効果

土地:2,040万円
建物:2,450万円

合計 4,490万円

つまり、1億円の現金が賃貸住宅に変わることで1億円 → 4,490万円となり、5,510万円もの評価減を実現したことになります。

これにより、遺産総額は3億円 → 約2.5億円まで圧縮されます。

結果として、相続税額2,860万円 → 1,985万円となり、約875万円の節税効果が生まれる計算になります。

(参考:国税庁「No.4152 相続税の計算」)

 

 

5. 借入金(ローン)の活用と、知っておくべき注意点・リスク

5-1. アパートローンによる債務控除

金融機関から融資を受けて賃貸住宅を建築する場合、その借入金はマイナスの財産として遺産総額から差し引かれる「債務控除」の対象となり、さらに節税効果が高まります。

ただし、相続税の軽減効果自体は「建築価格と相続税評価額との乖離」から生じるため、自己資金で行った場合でも基本的な評価圧縮効果は同様に得られます。

無謀な借入は賃貸事業の収益を圧迫するため、慎重な資金計画が必要です。(参考:国税庁「第13条《債務控除》関係」)

 

5-2. 遺産分割の難しさと流動性リスク

賃貸住宅による節税にはリスクもあります。現金であれば相続人間で平等に分けやすいですが、不動産は分割が難しく、「遺産分割協議がまとまらない」というトラブル(争族)に発展する可能性があります。

また、不動産は「売りたいときにすぐに売れない」という流動性リスクも抱えており、納税資金の確保に苦労する懸念もあります。(参考:国税庁「No.4205 相続税の申告と納税」)

 

5-3. 【新ルール】区分マンションの評価通達改正への注意

近年、タワーマンション等を利用した過度な節税が問題視され、令和6年(2024年)1月1日以降に取得した区分マンションについては、新たな評価通達が適用されています。

これにより、以前ほどの極端な評価圧縮は難しくなりました。

それでも現預金と比較すると、依然として不動産の評価額は実勢価格より低くなるため、相続対策として一定の効果は残っています。

しかし、税務当局も過度な対策には注意を払っているため、税理士などの専門家と相談しながら進めることが重要です。(参考:国税庁「マンションの相続税評価について」)

 

 

 

6. 相続税対策を成功に導く最大の鍵は「入居率(満室経営)」

相続税対策の仕組みで最も注意すべきポイントは、前述した計算式に含まれる「賃貸割合(入居率)」です。

もし相続が発生した時点(被相続人が亡くなった時点)で賃貸住宅に空室が多かった場合、その空室部分は「他人に貸している」と認められません。

つまり、空室だった部屋の割合だけ

・貸家建付地の評価減

・貸家の評価減

が適用できなくなり、結果として相続税が高くなる可能性があります。

さらに、空室が多ければ家賃収入が減り、ローン返済や維持費で手出しが発生し、節税額以上の赤字を生む「本末転倒」の事態に陥る可能性もあります。

相続税対策を成功させるためには、単に建物を建てるだけではなく、高い入居率を維持し続けることが重要です。

周辺のエリア特性をリサーチし、時代に合ったリフォームや修繕、設備のグレードアップを継続的に行うことが必要になります。

愛信ファシリティーズでは、オーナー様の物件の資産価値を維持・向上させるため、

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・家賃管理
・設備トラブル対応

までを総合的にサポートしています。

 

 

7. 満室経営の第一歩「賃料査定・空室対策レポート」の活用

空室を防ぎ、継続的な満室経営を実現するためには、勘や経験に頼るのではなく、データに基づいた客観的な戦略が不可欠です。

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8.おわりに

賃貸住宅の建築・購入が相続税対策に極めて有効な理由は、現金に比べて不動産の「相続税評価額」が低く抑えられることと、「他人に貸している」ことによる評価減(貸家建付地・貸家)の仕組みがあるためです。

小規模宅地等の特例と組み合わせることで、その効果はさらに絶大なものになります。

しかし、その節税効果を最大限に享受し、次の世代へ「優良な資産」として引き継ぐためには、空室リスクを回避し、安定した収益を生み出す「満室経営」の維持が不可欠です。

相続対策として建てた物件の管理を任せたい」「現状の空室状況をデータ分析して改善策を知りたい」とお考えのオーナー様は、お見積もり・ご相談は無料となっておりますので、まずは愛信ファシリティーズまでお気軽にお問い合わせください。

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